「本を出版したいので、出版費用をクラウドファンディングで集めたいです」
出版×クラファンというと、まず思い浮かぶのは、
本をつくるためのお金を集めること
かもしれません。
もちろん、それもひとつの使い方です。
でも僕は、出版クラファンの価値は資金調達だけではないと思っています。
本が完成する前から、
読者をつくる。
予約を集める。
出版前の実績をつくる。
本を広めてくれる人を増やす。
つまり、
「本が発売されてから売り始める」のではなく、発売前から本を広げ始める。
ここに、出版とクラウドファンディングを組み合わせる面白さがあります。
CAMPFIREにも現在「書籍・雑誌出版」のカテゴリーがあり、書籍、絵本、写真集、雑誌などさまざまな出版プロジェクトが実施されています。
出版クラファンといっても、使い方はひとつではありません。
たとえば、
出版費用を集めて本をつくる。
出版が決まった段階で予約を集める。
発売前に先行販売して読者をつくる。
出版記念イベントと組み合わせる。
本そのものではなく、本で伝えたいテーマを広げる。
といった方法があります。
だから僕は、
「本を出すためにクラファンをする」だけではなく、「出版のどこをクラファンで強くしたいのか」
から考えます。
通常なら、
本が完成する。
発売日が来る。
そこから、
「本が出ました!」
と告知します。
でもクラファンなら、
企画段階。
執筆中。
表紙制作。
完成。
発売。
という過程そのものを発信できます。
「なぜこの本を書くのか」
「誰に届けたいのか」
を完成前から伝えることで、
発売日を迎えた時には、
すでに本を待ってくれている人がいる
という状態をつくれます。
出版後にゼロから読者を探すのとは、大きな違いです。
本そのものをリターンにすれば、
出版前から、
「この本を読みたい」
という人に参加してもらえます。
通常版。
サイン本。
複数冊セット。
イベント付き。
などを用意すれば、
どんな人が、どんな形で本を欲しいのかも見えてきます。
ただし、
クラファンで売れたから、一般販売でも必ず売れる
という意味ではありません。
クラファンには、
応援。
著者との関係。
限定性。
先行販売。
といった通常販売とは違う要素があります。
だから僕は、クラファンの結果を、
出版後の売上予測ではなく、読者を知るための一次情報
として見ています。
僕が出版クラファンで特に面白いと思うのが、
本が発売される前に実績をつくれること
です。
たとえば、
300人が参加した。
500冊を先行販売した。
300万円の支援が集まった。
という結果が出れば、
出版後は単なる、
「新刊発売!」
ではありません。
「発売前から300人が参加した本」
という状態からスタートできます。
実際、CAMPFIREの出版カテゴリーには、数千人規模の支援者を集めたプロジェクトもあります。
その実績は、
SNS。
出版イベント。
講演。
営業。
取材。
企業への提案。
など、その後の活動にも使える可能性があります。
クラファンで集めた金額だけではなく、
クラファンでつくった実績を、その先へ持っていく。
ここまで考えたいところです。
「本を出版します」
だけでは、その著者を知らない人には届きにくいことがあります。
でも、
その本を通して、
何を伝えたいのか。
誰に届けたいのか。
どんな問題を変えたいのか。
何を残したいのか。
まで伝えると、
本を買うこと以外にも応援する理由が生まれます。
僕は出版クラファンでは、
「本を出したい」より、「この本で何を起こしたい?」
を大切にしています。
著者にとっての、
「出版したい」
を、
読者にとっての、
「この本が世の中に出てほしい」
へ変える。
ここが支援理由になります。
出版クラファンのリターンは、本1冊だけではありません。
たとえば、
サイン本。
複数冊セット。
出版記念イベント。
講演会。
オンライン交流会。
企業向けのまとめ買い。
名前掲載。
本のテーマに関連する体験。
なども考えられます。
ここでも大切なのは、
「自分が何を用意できるか」
だけではありません。
「誰が、どんな形ならこの出版に参加したいか」
から考える。
本を読む人だけでなく、
この本を誰かに届けたい人。
テーマを応援したい企業や団体。
出版後の活動に関わりたい人。
まで考えると、参加方法は広がります。
「出版社が決まっているなら、クラファンは必要ないですよね?」
と言われることもあります。
確かに、商業出版なら出版費用を集める必要がない場合もあります。
でもクラファンの目的が、
出版費用ではなく、
読者づくり。
先行販売。
出版記念イベント。
テーマの発信。
発売前の話題づくり。
なら、使う意味はあります。
つまり、
資金が足りないからクラファンをするとは限らない。
ということです。
新商品や店舗と同じように、
出版でもクラファンをマーケティングとして使うことができます。
出版は、完成すると大きな達成感があります。
でも読者から見れば、
発売日からがスタート
です。
だから僕は、
クラファン
↓
出版
↓
発売
↓
読者へ届く
↓
口コミ
↓
イベント・講演
↓
次の活動
まで考えます。
出版前に読者をつくり、
出版時に話題をつくり、
出版後の活動につなげる。
クラファンを、
出版の前と後をつなぐ仕組み
として使うイメージです。
出版の相談を受けたら、僕なら、
誰に読んでほしい本なのか。
なぜ今、この本を出すのか。
クラファンで何を強くしたいのか。
本以外にどんな参加方法をつくれるのか。
出版後に何へつなげるのか。
を確認します。
出版費用が100万円だから、
目標100万円。
とは考えません。
まず、
その本を世の中へどう届けるのか
からクラファンを設計します。
「出版にクラファンを使うメリットは?」
と聞かれたら、
資金調達。
予約販売。
読者づくり。
実績づくり。
PR。
イベント。
などがあります。
でも僕なら、一番大きいのは、
本が完成する前から、その本を広げ始められること
だと考えます。
出版後に、
「この本をどうやって売ろう?」
と考えるのではなく、
出版前から、
誰に読んでほしいのか。
誰が応援してくれるのか。
誰が広めてくれるのか。
をつくる。
だから僕は出版クラファンを、
「本をつくるためのお金集め」ではなく、「本を世の中へ届けるプロジェクト」
として考えています。
本を出版することをゴールにせず、
その本から何が始まるのか。
そこまで考えてクラウドファンディングを使うことが大切です。
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